今福は、源平合戦や元寇を退けるなどの活躍で知られる松浦党水軍の発祥の地です。平安時代から戦国時代にかけて活躍した松浦党は、肥前松浦地方一円で組織された武士団の連合体でした。ここは、伊万里湾の中央南部に位置し、対岸は元寇で有名な鷹島、文永の役では2名を除いて皆殺しにされた島です。7年後の弘安の役では、14万の将兵と4400隻の軍船の多くが松浦党水軍らの攻撃と神風により今福から望まれる海の藻屑と消えました。生き帰った者は2万人足らずであったと伝えられています。美しい景観と深い歴史に育まれた地区です。
昭和30年代半ばまでは炭坑で栄えましたが、現在は鰯網漁や底引網漁などの漁業と水稲を中心とした農業が主な産業です。
松浦党水軍の末裔たちは漁業や農業を営んでいます。長い諸外国との交流の歴史の中で多様な食文化も育んできました。インストラクターを務めるのは、これらの生業や食文化そして松浦党水軍の気概を守り続ける人たちです。